基本回路パターン集|タイマ・自己保持・カウンタ・フリップフロップの応用例

はじめに

PLCのラダープログラムでは、いくつかの「基本回路パターン」を押さえておくことで、複雑な制御も組み立てやすくなります。

ここでは三菱電機製シーケンサを使用する現場で、特によく使われる「自己保持」「タイマ」「カウンタ」「フリップフロップ(交互動作)」の回路例を紹介します。

自己保持回路

🔁 動作概要

  • スタートスイッチ(X0)を押すとY20がONになり続ける
  • ストップスイッチ(X1)でY20をOFFに戻す

💡 回路例

自己保持回路は以下の記事でも紹介していますので、参考にしてください。

自己保持回路とは?基本から洗濯機シーケンスの例まで解説自己保持回路とは?基本から洗濯機シーケンスの例まで解説

オンディレイタイマ回路(遅延動作)

⏳ 動作概要

  • スイッチX2をONすると、T0タイマがスタート
  • 3.0秒後にY21をON

💡 回路例

カウンタ回路(入力回数カウント)

🔢 動作概要

  • スイッチX3を3回押すとY22がON
  • X4でカウントをリセット

💡 回路例

フリップフロップ回路(交互動作)

🔁 動作概要

  • スイッチX5を押すたびにM0のON/OFFが反転
  • M0の状態でY23を制御(交互点灯)

💡 回路例

ワンショット(立ち上がりパルス)

🔢 動作概要

  • スイッチX6をONした1スキャンのみY24をON

💡 回路例

まとめ

ここで紹介した基本回路パターンは、実際の設備制御においても非常に多く使われています。

今回紹介したパターンを応用することで、現場に即した柔軟な制御設計が可能です。

この記事を参考に、実際のラダー図作成にもぜひ活用してみてください。

👉 次の記事:「産業用ネットワークとは?PLCと上位システムをつなぐ通信の基本」はこちら

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しーけん師匠

「しーけん師匠」こと当サイト運営者は、制御エンジニア歴35年以上。三菱電機製シーケンサや産業ネットワークを中心に、現場からIT/OTの連携まで幅広く対応。若手に制御エンジニアの魅力を伝え、業界の活性化と人材不足の解消を目指して情報を発信中。

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