
2023年度(令和5年度)から、「シーケンス制御職種」が技能検定制度に新設されました。
これにより、従来「電気機器組立て職種」の一作業だったシーケンス制御作業が、独立した国家資格として明確に評価されるようになっています。
この記事では、令和5年度以降の試験制度に完全対応した形で、試験の概要・学科と実技の対策・勉強法・おすすめ教材をご紹介します。
技能士検定試験については以下を参照してください。
もくじ
🧭 試験制度の概要と変更点
🔄 新旧制度の違い
項目 | 旧制度(〜令和4年度) | 新制度(令和5年度〜) |
区分 | 電気機器組立て職種(シーケンス制御作業) | シーケンス制御職種 |
資格扱い | 他職種内の一作業 | 独立した国家資格(履歴書にも明記可能) |
出題範囲 | 主にリレー回路 | リレー制御に加え、一部PLC課題も導入へ |
⚠️ 旧制度での合格者は、D申請(免除申請)により新制度へ引き継ぎできます。ただし、申請しないと再受験扱いになるので注意!
📝 全体的な勉強法のコツ
試験は「学科試験」と「実技試験」で構成され、それぞれに異なる準備が必要です。
以下の4つのポイントを意識することで、効果的に対策が進められます。
✅ ポイント一覧
勉強法 | 解説 |
✅ 過去問の活用 | 過去問題を繰り返し解くことで出題傾向を把握 |
✅ 時間配分の練習 | 特に実技では「配線+プログラミング+確認」の分担が重要 |
✅ 定石回路の理解 | オルタネート、フリッカ、自己保持など基本回路のパターンは暗記 |
✅ トライ&エラーの反復 | 実際に動かして間違いに気づき、修正力を養う |
📘 学科試験の対策と勉強法
✅ 出題範囲(例)
- シーケンス制御の構造と基本動作
- 各種電気記号と読み方(JIS準拠)
- 安全衛生法規・電気計測器の使用
- ラダー図の読解力
- 基本回路の理解(自己保持・インターロック・タイマ回路 など)
🔍 勉強法
- 過去問で頻出テーマを重点学習
- 満点近く取れるまで繰り返す(直前3週間の集中が効果的)
- 参考書で基礎から確認する
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🔧 実技試験(「計画立案等作業試験」)の対策と勉強法
✅ 試験内容
- PLCと試験盤のI/O配線
- PLCと試験盤を使用して、指示された動作を実現するラダープログラムを作成
- タイムチャートや仕様書を読み解き、動作確認まで行う
🧰 実技対策の勉強法
練習環境の確保
以下の機材を用いて実技試験の対策を行うことが有効です。
実践的なスキル強化
- 配線作業のスピードアップ
- ラダー図を見ただけで動作が想像できるようになる
- 課題を読み解いて、最適な回路をすばやく構築
- エラー対応力(バグ修正や出力ミスの発見)を鍛える
- 二重コイル(出力)の検出に注意
模擬試験で本番力を養う
- 時間配分を本番と同じに設定して練習
- 第三者にチェックしてもらうと客観的な課題が見える
- 終了後に必ず振り返りと改善点の洗い出しを行う
📚 過去問のリンク
👉 シーケンス制御(シーケンス制御作業)(令和6年度前期)【3級】
✅ よくある質問(FAQ)
Q. PLCを使った実技試験なのに、リレー制御の知識も必要ですか?
A. はい。
PLCでのプログラム作成が中心ですが、ラダー図の基本はリレー制御と共通です。
基礎回路(自己保持・タイマ・インターロックなど)は必須知識です。
Q. 実技試験において一番のつまずきポイントは?
A. 「時間配分ミス」と「配線ミス」が圧倒的に多いです。
繰り返し練習し、配線作業とプログラム作成の流れを身体で覚えることが重要です。
🏁 最後に|合格のカギは「環境+反復」
シーケンス制御技能士は、現場即戦力の証明となる実務系国家資格です。
独立職種化された今、取得のメリットも年々高まっています。
特に実技対策では、練習環境の整備と反復練習の量が合格率を左右します。
多少の出費は必要ですが、教材や機材に投資することが合格への最短ルートです。
📦 最後にシーケンス制御 技能検定の書籍の一覧を掲載しておくのでチェックしてみてください。